大家が下に住む二世帯賃貸はどうなのか?

賃料の割に設備が良いが独自ルールに気苦労する

やや特殊なケースですが、こうした物件に興味を持たれている方も居るかもしれません。こうした物件の良い所は、二世帯住宅としての設備と環境。

一階に大家が住んでいるという事でセキュリティ面での安心感はあると思います。(貸し主の信用問題は抜きにして)

しかし、Q&Aサイトを覗いてみると、やはり二の足を踏んでしまう事が多いようです。そこで、実際に入居した経験を元に情報をお伝えしようと思います。

早速ですが、結論から申します。
私は、数ヶ月の短期で転居しました。

元々は、戸建て平屋で比較的新しい所を探していましたが、さすがに、そうした好条件の物件は、有りませんでした。多くの場合は、明らかに人が住まなくなった古いものを賃貸として貸し出しているケース。

また、新築で設備が良くても、場所が不便だったり、車で家の前まで行く途中がやや狭く、雪国の立地なので冬場は除雪が大変そうな事。

その手前の通り道に、明らかに路駐と思われる隣家の車が停まっているなどの近隣環境の関係など、建物が良いだけに残念というものがいくつもあります。

そんな中で閑静な住宅街にある新築賃貸がこのページのテーマである『大家が一階に居る二世帯の二階を貸し出す』というものです。

募集は、3ヶ月程されていたのに中々借り手が見つからない状況であり、まだ、誰も借りていないという事で興味があり、実際に入居してみる事にしました。借り手が中々付かないという時点で若干の違和感を感じていたのも事実です。

設備に関しては、賃料と比較しても結構良いと言えます。
まず、設備面、部屋の間取りなど、賃料の割に良い条件が整っていました。キッチンも広く、お風呂も足を十分に伸ばせる広さです。

元から投資物件として建てられたわけではなく、一般住居として生活の為に建てられているので、その辺の違いは大きいです。

夜も静かなので、音に関する部分もストレスはあまりありません。
このように条件が良さそうなのに、なぜ出たのか?

やはり、そこは、一般の人が大家になった点による考えのズレです。

持ち家の一部を貸すわけですから、神経質になるのも無理はありません。その上、まだ新しいとなれば、尚更の事ですが、例えば、外出する際には、風除室の鍵を閉めなくてはならないなどの独自ルールがある事やマスターキーも当然、大家管理です。

これが、普通の賃貸なら、契約して部屋の鍵を借りた時点で部屋の管理は、借り主に委ねられます。「後は自由に使ってください」となるわけで、管理会社がマスターキーを持っていてもしっかりとルールが有ります。

しかし、一般家屋という特性上、家主(大家)のルールが介入してくる点、または、私情によって勝手に部屋に入られる事があるかもしれません。
契約書には、何も触れられていないので防ぎようがありません。

また、一階の風除室の鍵が常にかかっている状態なので、宅配で荷物が届いた時は、玄関先まで当然来て貰えないのでわざわざ下まで降りていくなど、ちょっとした煩わしさがあります。不便さにも独自ルールが介入してきます。

実際に部屋に入るような大家は、中々居ないと思いますし、管理のルールも理解すれば、特に問題となる事はありません。
ですが、その地域の相場で比較しても割と高い賃料を払っている上でそうしたルールがある事で自由度は下がります。

更に、下に住む大家から借りているという都合上、あまり騒がしくする事も控えて生活する事への気苦労などが有ったのは言うまでもありません。

一般家屋を賃貸物件としているのは、設備や間取りに関して言えば、普通の賃貸ではあり得ない条件の良さはあるかもしれませんが、賃料を払っている上で賃貸では、必要ないような大家のルールも存在するという事。

「本当に好条件で貸していただいてありがたい」という気持ちで入居していられれば、そうした事も気にならないかもしれませんが、気苦労の部分が大きな関門となるのではないでしょうか。

住む環境にのみこだわるというのであれば、こうした物件も選択肢として考えて良いかもしれませんが、実際に生活する上での自由度など考えると、他の面で不便だったり、周囲の環境がやや騒がしくても、そちらの方が気苦労は少ないかもしれません。

音に関して言えば、不特定多数への時々の気苦労か、それとも、特定の人への毎日の気苦労のどちらが精神的に楽かという部分も含んでくるかもしれません。答えが出ない場合は、そうした部分で比べてみてはいかがでしょうか。