不動産も横つながりを優先したがる

【A】と【B】の二つの戸建て物件

賃貸というのは、借主が居る事で成立する商売なので、本当なら借りる側、入居者がお客さんとなります。

しかし、実際には、その反対で管理会社や大家さんの利益が重要視されます。

まあ、当たり前の事ではあるのですが、その一例を紹介します。

実際に賃貸を探していた時の事です。
その時は、戸建ての賃貸を探していたのですが、候補となる物件が2つほどあり、以前紹介してもらった不動産を経由して申し込みを考えていました。

その物件は、以下のような二つ。

  • 【A】個人オーナーの物件(賃料:12万円)
  • 【B】管理会社の物件(賃料:11万円)

まず、【A】の個人オーナーの物件は、新築で1年もしない内に会社の人事異動で別地域へと行く事になり、そのまま放置するのも忍びないという事で貸しに出したそうです。丁度、物件を探し始めて間もない頃に見つけました。

この場合、期限付きではあるものの、少なくとも2年は戻ってこないという事だったので、それなりの期間住むことが可能です。

メリットは、投資物件とは違い普通の一軒家なので、設備も然り造りもちゃんとしているところです。また、細かな配慮で工夫されている印象でした。

住みやすいイメージが出来やすい物件と言えます。

対する【B】ですが、こちらも、元々は、個人で住まわれていたもので築年数が5年程との事でした。どのような理由で転居したかは聞いてないものの、内部の造りも微妙で駐車場も使いにくそうな印象です。

明かり取り用にカーテンの無い変な窓が付いていたり、屋根も老朽化が始まっている状況でした。

しかも、倉庫が立つ場所には、足場にコンクリートブロックだけあり倉庫自体が無い状態。こんななので、借り手も付かず、家賃を値下げして、13万円から11万円に下がっていたものです。

賃貸契約した後に倉庫を付けるという交換条件だったのですが、実際に付くだろう倉庫のサイズは、足場の範囲からしても明らかに小さいものとなりそうでした。

このように、何かしらが足りない物件。
ただ、周辺環境は、住宅街なので割と良さそうな印象です。

この内、建物の中身で判断すると明らかに【A】の物件。
対して、立地で考えると【B】の物件という状況となりました。

【A】の立地は、閑静な住宅街に在りながら、向かいが賃貸アパートになっていてそれなりに人の出入りが多そうなのが気がかりです。

という事でこの二つで決めかねていたところ、不動産が勧めてきたのは、【B】の物件。その理由として、向かいの賃貸アパートの件を出してきたのです。

こちらが気にしている事を利用してきただけですが…。

「静かな環境を求めるなら、アパートとか近くにあると、どうしても、ねぇ」という感じの言い回しです。

でも、その勧め方がどうも引っかかるなと思い、不動産会社側から二つの状況を考えてみると、【A】の物件は、初めて大家をする面識の無い人であるのに対し、【B】の物件は、長くつきあいのある地元の管理会社との事。

  • 【A】初心者オーナー物件
  • 【B】長くつきあいのある管理会社物件

それを知った時、こちらも最初は、【A】の成り立て大家さんが不慣れだったり神経質だったりされたら後々面倒だなというのも考慮し、立地重視、【B】方向で一端話を進めてみることにしました。

そして、不動産の事務所へと行き、申込書に記入している最中に、「今入居しているお部屋の大家さんには、すぐに退去連絡を入れておいて下さいね」という一言に更に違和感を抱きました。

審査がこれからなのに、そんなに退去連絡を急ぐ必要があるのか。

その後、不動産から審査が済んだという知らせが来たのですが、申込書に記入している時、一応、こちらからの提案として、「もしも、審査が厳しいようなら、6ヶ月分まとめて家賃を振り込むことも可能」という条件を提示していました。

すると、その条件をあっさり伝えてしまい、大家も乗り気…。

この時点で違和感は確信に変わりましたね。笑

大家が「条件が良すぎる」と喜んだらしいのですが、なのに、今度は大家からこちらへ、「もしも賃料の振り込みが1回でも遅れたら、保証会社を付けてもらうのが条件」というものです…。

しかも、最初だけ半年分という話だった内容が一人歩きし、毎回、半年ごとにまとめて払うような話にまで発展していたのでした…。

契約条件が悪すぎです。
というより、こちらへの打診も何も無く、勝手な解釈で話しを先に進めている事自体が有り得ません。

借主側が譲歩するばかりで何のメリットもありません。

そんな物件に入る理由も必要性もゼロなので、結局、申し込みをキャンセルし、契約書を書く事も無く、物件探しを白紙に戻すことになりました。

このように、不動産会社からすれば、どう転んでも物件を所有する側である大家(管理会社)がお得意様でありお客さんです。

また、資産となる不動産を持っているという力関係からも言える事ですが、好条件というのは、借りる側、入居する側である私たちではなく、貸主に対してのものだと考えるべきだと痛感した出来事でした。

余程、気に入った好条件の物件であれば、契約条件は、色々譲歩する事も必要ですが、じっくり探す時間があるなら、少しでも気に入らない物件は、契約しないこと。

もしくは、納得できる契約に仕上げるべく条件の改善を提示するべきだと確認する事が出来ました。

”契約せずに済んで良かった”の一言に尽きます。